授乳中インフルエンザで薬がもらえない事件
- なんとインフルエンザA型
- 医者は言う。授乳中ならカロナールはやめとこうね
- 待っていたのは地獄そのものだった
- こんなに苦しい思いをする必要があったのか?という疑問
- 怒りの矛先がわからないから、とりあえずつぶやく
- あるお医者さんと薬剤師さんの存在を思い出す
- 今回の経験で学んだ事
- まとめ
インフルエンザになってしまいました。子育て中に母親がインフルエンザになると地獄をみます。私は授乳中だったので更なる悲劇に見舞われました。
授乳中はお薬が飲めないと諦めているママさん。お薬の処方を断られた経験があるママさん。そんなママさん達がインフルエンザになって地獄をみないために、今回得た学びと今後の課題などを考察してみました。
なんとインフルエンザA型
第2子おいもが高熱を出しました。インフルエンザの検査は陰性で2~3日で元気を取り戻しました。数日後、今度は私が体調の異変を感じます。おいもの風邪をもらったと思っていましたが、徐々に感じる並々ならぬ悪寒、頭痛、関節痛。体温は39℃近く。インフルエンザかもしれないと思い始めます。
痛みと高熱で眠れぬ夜を過ごしました。翌朝、第1子だんごを保育園に送っていく前に診察を受ける事にしました。結果はインフルエンザA型。あの時のおいもの発熱はインフルエンザだったのか?とちょっと驚いている間に私に悲劇がおこります。
医者は言う。授乳中ならカロナールはやめとこうね
診察室に入ると60歳くらいの男の先生と50歳くらいの看護師さんが迎えてくれました。乳児を抱いて、年中児の手をひいて入ってきた母親がインフルエンザとあっては医師も看護師も私に同情的なムードです。
医師「インフルエンザA型でした。〇月〇日までは家で大人しく過ごして下さいね」
私「はい。」
医師「じゃあ薬出すからね。」
看護師「授乳中なの?」
私「はい。(うっかり伝えるの忘れてた。看護師さんフォローありがとう)」
医師「じゃあカロナール(鎮痛薬)はやめとこう。イナビル(インフルエンザの薬)出すね。」
私「でも全身がすごく痛いんですけど?」
医師「しょうがないよね。お薬の後はしばらくミルク飲ませてね」
看護師「母乳は一回絞って捨ててからあげてね。」
私「・・・?」
大きな疑問を抱えたまま診察が終わります。疑問に思うなら質問すればいいじゃないかと思われる方もいるでしょう。この時私は高熱で意識もうろう、激しい頭痛と関節痛に耐えながら二人の子を抱えてやっとの思いで病院までたどり着いたのです。反論するほどの気力、体力がありませんでした。
その病院は院内処方の病院でした。お薬をくれたスタッフの人に「薬を使った後、どのくらい時間を空ければ授乳していいですか?」と質問をしました。すると困ったように「ちょっとお待ちください」とバックヤードへ。誰かに確認してきた様子で「最低6時間は空けて下さい」と言われました。その時ぼんやりした頭で「この人きっと薬剤師さんではないのね」と思っていました。
待っていたのは地獄そのものだった
保育園に電話を入れます。私がインフルエンザだった事、だんごは発熱していない事を説明したうえで預かってもらえるか質問しました。答えはNOでした。インフルエンザが潜伏している可能性のある児の登園を断るのは感染を防ぐために仕方がないでしょう。
体力を持て余した年中児だんごと、完全母乳なのに断乳中の乳飲み子おいもを両手に抱え途方にくれる私。痛みとだるさでとても起きていられないので。おいもは添い寝、だんごにはおやつとジュースを与えDVDを見せる事で休息を取る事にしました。
子ども達がいつまでも大人しくしているはずなどありません。部屋中走り回り暴れる年中児、泣き叫ぶ乳児。その頃にはトイレへ行くにも壁伝いにふらつきながら行く始末。もうろうとしながらも先ほどの疑問が頭に浮かびます。本当にイナビルを使ったら授乳はダメなの?
そこから「イナビル」「授乳」で検索しまくり信用できそうなサイトを見つけました。
イナビルを吸入しても授乳には影響がないとあります。医者に止められているからという不安はありましたが、自己責任で授乳をすると決断しました。長い間ぐずっていたせいか、授乳をすると夢中で飲み始め、間もなく眠ってしまいました。
そんな事はおかまいなしの年中児だんご。ママが具合が悪い事、おいもが寝ているから静かにして欲しいと頼んでも、走り回る、飛び降りるを繰り返し暴れています。せっかく寝たおいもも、だんごの暴れる音にすぐ目が覚め再び泣き叫びます。もはや怒る気力もありません。
だるさと痛みに耐えなら睡眠をとる事もできず、だんごが暴れる声と音、そしておいもの泣き声が延々と続きます。何とかおいもだけでも抱っこしてあげようと試みますが、驚いた事にものすごく重たいのです。抱き上げる事ができません。うちの乳児、子泣き爺かよ!と思ったほどです。
我が子を抱き上げる体力をも失った私は泣きながら夫に電話をかけ、早く帰って来るように懇願しました。そして残業せずに帰ってきた夫に子ども達を託してやっと休む事ができたのです。
こんなに苦しい思いをする必要があったのか?という疑問
高熱と痛みに苦しむ病床で、私はずっと疑問を持ち続けていました。授乳中に痛み止めは本当に飲めないのかという事です。熱が下がり、症状が軽くなった時に猛烈に検索を開始しました。すると・・・何と・・・カロナールも全然飲んで大丈夫という事です。
やっぱそうだよねー。
おかしいと思ったんだよ(怒)
怒りの矛先がわからないから、とりあえずつぶやく
とにかく悔しい気持ちを誰かと共有したくて色々つぶやいていました。
インフルエンザになった。授乳中なので痛み止めを希望したけど拒否。暴れる年中児と乳飲み子を抱えて高熱と全身痛で何の地獄かと思いながら耐えたが後で調べると痛み止めもインフルエンザの薬も授乳に全く問題ないらしい。医者の無知のせいで不必要に苦しんだ。頼むから正しいしい知識を学んでくれ。
— kodakaran#高齢出産#不妊#不育#40代ママ (@kodakarann) 2019年1月31日
そんな事をしていると、とある薬剤師さんが発信したツイートが目にとまりました。泣きそうな気持ちでこの方に返信してしまいます。
イナビル処方されて断乳及び捨乳を指示されました。しかもカロナールも処方してもらえずとても苦しい思いをしました。高熱で苦しかったのでおかしいと思いましたが反論できませんでした。通院圏内はこんな対応をするお医者さんがほとんどです。こういうお母さん達を救える手立てがあればいいのに。 https://t.co/mBufJZUoMz
— kodakaran#高齢出産#不妊#不育#40代ママ (@kodakarann) 2019年1月31日
するとありがたいことに返信を頂けました。
こういう時こそ薬剤師が間に入って、『本当に授乳はダメなのか?』『他に授乳を中止しなくてすむ方法はないのか?』など、アドバイスしなきゃいけないんじゃないかなーと思ったりもするんですけどね😓
— メチコ (@methycob) 2019年1月31日
子どもを産んでからインフルエンザになったのは今回が初めての事でした。あまりの辛さに自分がある重大な失敗をしてしまった事に気が付いたのです。それは家から近いと言う理由だけで良く知らないクリニックに何も調べもしないで受診してしまった事です。
あるお医者さんと薬剤師さんの存在を思い出す
今までも授乳中に何度も風邪をひいて医者にかかって断乳を指示されたり、欲しいお薬を出してもらえなかったりする事が何度もありました。なので風邪をひくたびに違うクリニックに行きました。その中でたったひとりのお医者さんだけは、授乳中だと告げても「飲んでも大丈夫な薬だよ」と言って症状を和らげてくれました。そこに併設されている薬局の薬剤師さんも、授乳とお薬の関係をじっくりと説明してくれ私を安心させてくれました。
その時の状況を思い出します。そこは家から少し距離のある耳鼻科のクリニック。40歳代くらいの男の先生で、ニコリともしない無愛想なお医者さんだったけれど、ちゃんとお薬をくれて、飲んだらすぐに楽になった。クリニックの上の階は自宅になっているみたいで、そのお医者さんのお子さんのものと思われる洗濯物が目に入りました。
あのクリニックを受診すればこんな事にならなかったのに。すっかり忘れてしまっていました。
今回の経験で学んだ事
今までの経験では病院に行くと授乳中である事を理由に断乳を迫られたり、お薬がもらえないという経験ばかりしてきました。このお医者さん達は、授乳とお薬の関係について最新の知識を勉強されていないと思います。素人でも少し調べれば安全に飲めるお薬がたくさんあるという情報を手に入れる事が出来る時代にもかかわらずです。
お医者さんが薬を出さないと言うのなら患者側は引き下がるしかありません。では授乳中お薬が飲みたいと思った時にはどうすればいいでしょうか。
難しいですが、授乳とお薬の関係についてきちんと学ばれているお医者さんを選ぶ事です。産婦人科医を選ぶと確実だと思いますが、インフルエンザなどで産婦人科にはなかなか行けないと思います。
内科や耳鼻科でも比較的年齢が若い先生、小さいお子さんがいらっしゃる先生、子育て中の女医さんなどであれば授乳とお薬について学ばれている可能性は高いです。ともあれ具合が悪い中でお医者さんを選んでいる余裕はありません。元気な時から情報を集めておく必要がありそうです。
薬剤師さんのいない院内処方のクリニックは避けた方が無難です。お医者さんに意見をいう事はそもそも難しいです。そこで間に立って調整役をしてくれるのが薬剤師さんです。万が一お医者さんがお薬を処方してくれなかったり、断乳を勧めてくるような場合には、本当にそれしか方法がないのか薬剤師さんに相談してみると解決策が見いだせるかもしれません。
まとめ
授乳中に風邪やインフルエンザなどで断乳せずにお薬を処方してもらうためには
- 授乳とお薬について知識のある(ありそうな)先生を調べておく。
- 処方を断られたり、断乳を指示されてしまったら薬剤師さんに相談して調整してもらう
- 薬剤師さんに相談できない院内薬局のクリニックは避ける
残念ながら。全てのお医者さんが授乳とお薬についての知識がある訳ではありません。授乳中に急に体調が悪くなって慌てないように、普段から準備をしておくことが大事だと痛感しました。
かかりつけ薬局やかかりつけ薬剤師という制度もあるようです。こういった制度も活用して授乳中に薬を我慢したり、泣く泣く断乳するなんて事態にならないようにしたいものです。
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